旦那様は忍者

忍者かもしれない夫の生態

馴れ初め 完結

2週連続会うことになった。

 

頭の中でぼんやりと、3回目のお誘いがあったら、旅行の後にしなければと考えていた。

旅行がある手前、自ら関係を拗らせようとはしてこまいと踏んでいた。

 

しかし帰り道、車の中で危惧していたことが起こった。

愛の告白である!

パニック、パニック、パニック

わたし あわててる

 

恋人として好きな人はいないし、付き合ってみて、好きになることもあるかもしれない。

旅行も行きたい。

 

そしてめでたく、恋人同士になった。

 

これが未来、もとい現在の夫との馴れ初めである。

 

4人での旅行は、女性の先輩の都合が悪くなり、無くなった。

 

りーの

馴れ初め⑤

お付き合いをする前の初めてのデート(?)は、「ラ・ラ・ランド」を見に行った。

 

たしか、お互いに気になっているから、一緒に見に行くことになったと思う。

夢を追いかける男女を描いたミュージカル映画である。

 

私は純粋に楽しんだが、恋人とのデートと考えると、他に最適なものがあるように感じる。

未来の夫はそう思ったに違いない。

次の週末も映画を一緒に見に行かないかと誘われた。

 

さて困った。

なんだか食い気味で積極的に感じる。

万一、愛の告白があったとしたら、3回目のデートくらいじゃなかろうか。

自意識過剰かもしれないが、これは重要なことである。

なぜなら、男女4人での泊りがけの旅行が控えているのである。

男女4人のうち、一組の男女が付き合っているだとか、告白して振られただとか、面倒である。

後半に関しては、最悪、旅行がなくなる可能性もある。

 

しかし、杞憂だろうと踏んだ私は、次の週末も会う約束をした。

 

そして現実になった。

 

りーの

 

 

馴れ初め④

忘年会から数日後、未来の夫から連絡が来た。

 

些細なことだったと思う。

近況のやり取りが始まった。

 

私は卒業、謝恩会幹事、引越とイベントが多く、忙しくしていた。

忘年会の1件から、あまり良くない印象を持っていたが、先輩であるため、失礼にならないように返事をしていた。

 

それとは別に、また忘年会の4人で遊ぼうという話が挙がっていた。

泊りがけの小旅行である。

また女性の先輩に会えると思うと嬉しかった。

次こそは、お喋りしたいと思っていた。

 

小旅行より前に、未来の夫から遊びのお誘いがあった。

どうしようかと考えた。

日程は引越し後の土曜日。

新転地ですぐに友達ができるわけでもないし、暇かもしれない。

知り合いと過ごせるのは、精神衛生上良いかもしれない。

一緒に映画に行くことにした。

 

りーの

馴れ初め③

男性の先輩が2人、女性の先輩が1人、そして私の4人で忘年会を開くこととなった。

 

女性の先輩以外は、あまり接点のなかった人達である。

合うのは2度目という人もいた。

未来の夫である。

 

もともと女性の先輩と2人でご飯に行きたかった私は、忘年会中や店への移動中には、その先輩と話をするべく横を陣取ろうと考えていた。

しかし、忘年会中はなるべく4人での会話となり、その他の場面では未来の夫が女性の先輩の横を陣取り、親しげに話しているのである。

 

もともと私が先輩を誘ったのに…。

この人、空気読めない…。

ずっと2人で喋ってる…。

 

先輩を狙う、ライバルに違いない!!!!!

 

りーの

 

馴れ初め②

大学4年生の年末、未来の夫と再会することとなった。

 

当時の私は、女性と二人で遊ぶのが好きだった。

毎週末、違う人を取っ替え引っ替え、ご飯や買い物に出かけていた。

私が男性であれば、修羅場になっていたことだろう。

その中でも特に、仲良くなりたい、落としたいと思っている女性の先輩がいた。

その人は、演劇同好会の先輩で、可愛くて優しく、面白い先輩であった。

 

同好会の関係者で年末に忘年会をしようという話が挙がったが、皆の予定が合わず、断念することとなった。

そんな中、私はその先輩と2人で、ご飯に行く約束を取り付けた。

しかし先輩は、

「一応他の人にも声をかけてみよう!」

と言った。

「先輩との約束を取り付けた日は、他の人は予定が合わなかったはずだから大丈夫」

そう思っていた矢先、2人の男性の先輩が参加を表明したのである!!

 

「「空気を読め!!」」

私は強くそう思った。

 

りーの

 

馴れ初め①

最近色々あった。

だんだん過去のことを忘れそうなので、馴れ初めについて覚えている範囲で記録しておこうと思う。

 

夫との出会いは大学の演劇同好会である。

私が大学1年生だった頃、夫は2回目の4年生をしていた。

卒業できたが、より良い就職のためにあえて留年したそうである。

真偽はともかく、2回目の4年生のおかげで接点ができた。

大学生初めての夏休み、同好会の練習に夫は顔を出しに来た。

引退した先輩が遊びに来たという印象くらいで、その時は恋人、ましてや夫になるとは夢にも思わなかった。

大学生の間に夫と接点があったのは、この1回きりである。

連絡先を交換することもなく、何事もなかった。

 

月日が立ち、存在を忘れた頃。

私が卒業間近となって再会することとなった。

 

りーの

 

怪盗団 甲賀ニンジャ隊

夫は最近、コマ回しに加えて、

PS5でも遊んでいる。

PS5発売当初は、デモンズソウルを遊んでおり、

「ロードが速いから、死にやすくなった」と言っていた。

 

最近は発売から5年の時を経て、ペルソナ5を遊んでいる。

昼は高校生、夜は怪盗となり、

欲望にまみれた大人の歪んだ心を盗むことで改心させるというストーリーである。

主人公は仲間たちと怪盗団を結成するシーンがある。

その際、プレイヤーは怪盗団の名前を自由に決めることができる。

夫は怪盗団を「甲賀ニンジャ隊」と名付けていた。

自分で「ダサい」と言いながら、この名前をつけており、よっぽど忍者であることをアピールしたかったようである。

 

りーの

 

コマ回し

年末辺りから夫はコマ遊びに夢中である。

最近のコマは、中身が分からない、ガチャ方式で売られている。

 

夫はどうしても欲しいコマがあった。

メルカリで探したり、中古品を扱う店を何件も訪ねて探したりした。

しかし、ほしいコマはネット以外では見つからなかった。

仕方がないので、最後に家の近所のおもちゃコーナーで運試しをすることにした。

店頭に並べてあるベイブレードを4つ買い占めた。

順番に開封していくが、1つはずれ、2つはずれるとだんだん気分が落ち込んでいった。

しかし最後の箱は目当てのものが入っており、一気にテンションがあがったのがわかった。

 

コマ回しという古典的な遊びに夢中であること

最後の開封でタイミングよくレア度が高いものが出ること

この2つは夫が忍者であり、何かしら特殊能力を使用した可能性が高いと考える‥

 

りーの

 

 

初めての年越し

今年は、初めて一緒に年越しをする。

夫の実家に帰る予定だったが、断念したため、二人での年越しである。

夫は気が早く、正月を迎える前から、コマを回して遊んでいる。


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今年は生活様式が変わり、

楽しみがなくなったり、入籍が延びたり、大変なことが多かった。

しかし、二人とも健康で喧嘩もなく、日常の中に楽しみを見つけて、それなりに楽しい一年になったと思う。

来年も仲良く健康に暮らしていけたらと思う。

そして、夫が忍者であることを記録していきたい。

 

りーの

 

凝集力

お付き合いをしている時から、夫とは喧嘩をしたことがない。

不機嫌になったことはあるが、お互いに関係を修復しようとする性格のため、喧嘩に発展したことはない。

そのため、夫の怒っている姿やガチギレしているところは知らない。

 

夫曰く、ガチギレして、本気を出せば

相手を一瞬で消すことができるらしい。

相手の凝集力を奪い、細胞が発散し霞にすることができるそうだ。

死んだことを理解する前に、跡形もなくなる。

夫はそう言っていた。

 

なぜそんなことを隠していたのか。

普通の人間ではない。

うっかり夫を怒らせてはいけない。

 

りーの

 

 

サンタの憂鬱

無事夫は帰ってきた。

顔は疲労の色でいっぱいだった。

 

今年はPS5のリクエストが多いと思っていたがどうも違ったらしい。

 

某デモンスレイヤー的な漫画全巻セットばかり運んだらしい。

 

例年だと日曜日の朝的なおもちゃがいっぱいリクエストされるらしいが、キャラクターの名前を覚えるのに一苦労するらしい。

 

リクエストと別のキャラクターのおもちゃを届けてしまうのは、タブーの1つである。

 

それを犯さないために、日曜日の朝は定期的に見る必要があるらしい。

 

つまり、日曜日の朝にプリキュアを応援しているのは、ビジネスマンが日経を読むのと同じである。

 

そういうことだったんだなと納得している。

 

りーの

本当はサンタクロース

夫が忍者である前に、サンタクロースであることを報告しなければならない。

夫はサンタクロース

本当はサンタクロース

 

ところで、サンタクロースの行動は

北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)に

レーダー等を用いて監視されていることをご存知だろうか。

夫曰く、サンタの現在地を把握するだけでなく、不審な行動がないか常にチェックされているそうである。

不審な行動と判断された場合、サンタは撃ち落とされる。

そのため、レーダーをかいくぐって、プレゼントを配る必要がある。

サンタは「シャンシャンシャン」とキラキラさせながら空を飛びまわるが、

これはレーダー回避のためのチャフとフレアらしい。

プレゼント配りは命懸けである。

明日、夫は撃墜されて帰らぬ人となっているかもしれない。

 

りーの

 

 

 

イブイブの日

最近、夫の元気がない。

2020年も終わりが近づき、仕事も忙しいのだろう。

それでも今日は、「(上皇の)お誕生日だから」

という理由で晩酌をしており、歌も歌って楽しそうである。

しかし、話題が明日のことになると、子どもたちのために、

とかなんとか言って気分が沈んでいる。

どうやら明日は重要な仕事があり、気を揉んでいるようである。

 

りーの

鹿とのやりとり

夫はどうやら、鹿せんべいを使って

鹿と何かを交渉しているらしい。

昨年、鹿せんべいが50円値上げされ、

200円で売られるようになった。

これが結構辛いらしく、

よくわからないが、赤字になるらしい。

それでも、12月になると鹿せんべいを買って、鹿とやり取りをしているようだ。

 

夫曰く、「鹿は鹿せんべいの味を覚えているため、

鹿せんべいよりも下のグレードの物ではダメで、

上のグレードの物を下手に渡すと、

味を占められてしまい、鹿せんべいでは満足してもらえなくなる。

だから、鹿せんべいでないとダメなのだ。」

 

鹿と鹿せんべいについて、力説されても困る。

 

りーの

鹿せんべい

たった300円で鹿たちの人気者になれるアレだ。

購入したが最後、老若男女関係なく、鹿が

「はよ、よこせや」と言わんばかりに迫ってくる。

普段は鹿せんべいについて、口にすることもないのに、

12月の半ばになってくると、夫は

鹿せんべいを買って、鹿を手懐けなきゃ」が口癖になる。

 

りーの